なぜゼロからのフード作りにこだわるのか?

アーガイルディッシュについては、はじめから海外で販売されている商品をそのまま輸入したものではなく、日本向けの愛犬、愛猫にあった商品作りを目指した結果、「オーストラリア」で作ることになった。というのが経緯です。 ペットフードは今や世界中から輸入されるようになりましたが、アーガイルディッシュがオーストラリアにした理由を少しご説明させていただきます。

 

まず第一の条件として「農産物輸出大国の取り組み」として農産物の「安全性」が諸外国に比べても高いこと、次に豊富な原料が入手しやすいこと。を評価したうえでオーストラリアとなりました。(後述しますが、いくつかの取り組みを検証した上での判断です)

しかし、アーガイルディッシュでは「安心、安全」の代名詞的な使われ方をするオーストラリアの表現使用は慎むようにしています。(お店様にも「なぜ安全か」をお客様へきちんと説明できるようガイダンスもおこなっています)

 

なぜなら、「安全」と言える言葉の背景には「安全と言わせるための果てしない努力」がセットとしてあり、オーストラリア側の努力を知らずして簡単にお客様に言えるものではないと思うわけからです。

 

そのため敢えて、「オーストラリアで鳥インフルエンザが発生していない。は勘違い」であるとか先日は豪州の有袋類である「ウォンバットの突然の大量死について」もきちんと説明し、お客様に何が安全であるのかご自身の判断基準をもっていただけるように「情報公開」を心がけています。

 

さて、話は戻りますが、なぜ自分たちの手でわざわざオーストラリアで生産を行なうことにしたのかについては、「原料はよいものであっても、日本の消費者のニーズやペット環境事情あわせた商品になっていない」のが最大の理由です。

例えば原料の組み合わせや使用順位であったり、給餌量であっあり、サイズ、パッケージや使い勝手であったり、完成成分値のバランスであったりと。(詳しくは企業秘密でこれ以上かけませんがー笑)、この点について妥協してしまうと単なる輸入品で終わってしまいます。また、居住環境による日本のペット事情とオーストラリアの事情なども考慮しなければなりません。

 

既製品の輸入であれば「輸入の手続き」と「海外での仕入の段取り」を確立すれば、それこそ誰でも簡単に輸入販売を行うことはできます。 パッケージもできあがっていますので、裏にラベルを貼るなどして大きなコストもかけずに始められるというメリットもあります。

 

一方、ゼロから作るとなると、必要な原材料の調達、製品化する海外工場施設の確保、原料を入れるパッケージの製作など、ゼロから手がけなくてはなりません。製造に協力してくださる工場との信頼関係を築くことも大変重要であり、それこそ何十回もオーストラリアの現地工場に足を運び、一緒に取り組まないと現地スタッフとの信頼関係を維持するのも容易ではありません。

 

苦労話をしても仕方ありませんが(笑)、原料ひとつひとつを自分たちで厳選し、何度もテストを行い、その結果、最後までこだわりきれる点が、お客様に必要とされる商品作りのベースとなり、最終的に商品への思いと今後の自信につながるものと信じています。

 

私自身、20年以上にわたり世界各地から原料を調達しペット関連製品の製造業務を行ってきましたが、「日本人がこだわって使うものなら、我々日本人が創るのが一番」という思いがどうしても強く残ってしまっています。日本の殻から抜け出せない、という言われ方もあるかもしれませんが、なんと言うか、「日本料理を作る」のような感じをもっています。素材を活かした、余計なものは足さない、引かない…、それで雅を感じれば最高ですが(笑)、日本人のきめ細かなこだわりをペットフード作りにも活かしてみたいものと。

 

さて、日本人の性格で、欧米のアイデアが出てくると、ついそれに従ってしまう「悪い癖?」のようなものがありますが、例えば非常にタンパク栄養価の高いフードが欧米で販売されたとすると、自分たちの過去を否定してまで、それらの流れに自然に乗ろうとします。

自国の愛犬・愛猫のこれまでの食事の歴史や環境を鑑みる時間もないまま、「先進国、欧米」の意見であれば「安心」と思ってしまうことがよくあります。

 

もともと日本人は「新しい物好きでモノマネ」も得意ですから、海外の新しいものは「受け入れながら」も、それらを自分たちにあわせて変化させる能力も持ち合わせています。私自身はそこに魅力を感じており、アーガイルディッシュは「海外の意見も取り入れるが、自分たちにあう商品づくりもあきらめない」、を目指してきました。 ものすごく大変なことですが、アメリカ本土では大型のアメ車が似合うように、日本には日本の風土にあったモノがある。特にペットの住環境においての違い、運動量、免疫力などの違いは大きいと感じています。

 

 

続きはまた、